HOME > ほぼ月間 道具のちょっとええ話

 

第3回 

石堂輝秀作 壽翁 寸八

今回の道具のちょっとええ話は引き続き、

私の友人の道具の顔(http://www.hct.zaq.ne.jp/dougu-no-kao/index.html) の

Kくんのところの非売品を紹介します。




石堂輝秀翁こと本名:菊池清一氏。

石堂家・道具鍛冶二代目の石堂秀一翁(本名:石堂眞由美)に弟子入りされました。


輝秀翁が石堂の看板銘の輝秀飛雲無双を考えられました。

ご存知の方も多いと思いますが、

昭和五十四年に輝秀氏が労働大臣卓越技能賞を頂き、

その叙勲記念として昭和五十七年六月に『久遠』銘の鉋を限定で生産されました。



この『壽翁』はその一年前の昭和五十六年皐月(五月)に特別に造って頂きました。

今の石堂の頭は大半が「丸頭」になりますが、この壽翁は珍しく「綿帽子型」になっており、

甲の部分は磨きに仕上がっています。

石堂家伝統の矢羽根模様。そして黒仕上げ。
本当に珍しい石堂さんの綿帽子型。

 

『吉田くんところでこの壽翁を50万で欲しいって言うても悪いけど売れへんで。

店長の山田くんにも言うといてや。』と鼻息を荒くしていうKくん。

大丈夫やよ!俺は君から買えへんから♪

君がどれだけ大事にしていても、君の息子のSくんがきっと売ってくれるから♪

だって君は社長が大事にしてきたコレクションを売ってきたんだから。

だから君の息子もこの壽翁を売ってくれるハズ!!

君の息子が会社に入ったら交渉するから。それまでは売らんといてや〜!

でも、息子のSくんは今4才だから、会社に入るのは何年先やろか…

 


押え金も同じく矢羽根模様。そして壽翁銘とカキ藩入り。
押え金も丁寧な造りです。




『昔、本銘という銘で無銘の黒矢羽根模様で甲は

この壽翁と同じように磨き仕上げにしてもらってた』とKくん。

更に

『又、石堂さんにお願いして甲磨きをしたいねん』と。

うん。これはかっこええわ…


石堂輝秀 壽翁 寸八 共押え


地金…釜地 鋼…スェーデン鋼


2005年最後の吉田友一の『道具のちょっとええ話』

本当にええものを見せてもらいました。

来年もええ話が出来ますように…

って、私ええ話出来てます???

(※ええ話になってなかったらクビになりそうですねん!?)

皆さん、ご意見・ご感想を聞かせてくださいね